須坂市地域おこし協力隊の北です。
皆さんは「カタクリの花」をご存知でしょうか?
昨日は井上地域でアイラブ須坂美助人隊の竹前啓子さんから「カタクリの花」を守る活動についてお伺いしてきたのでそのお話を少し。
カタクリの花
カタクリは赤紫のような、ピンクのような花びらが下向きに咲く少し照れ屋さんな花だ。
日本原産と言われ日本では東北・中部に多く分布する(国外は北東アジアにも分布)
その名の通り、片栗粉が取れる植物でもあり、球根は良質なデンプンを多く含んでいる。
今は「カタクリ」の保護などの目的から、片栗粉はジャガイモなどのデンプンが使われている。

カタクリの生涯
そんなカタクリは春に咲く。
というより春しか咲かない。
落葉樹の腐葉土などの良質な地で早春に咲き、夏を目前にまた次の春まで眠りにつく。
花は種から咲くまで最短で7年~8年の歳月がかかる。
1年目は芽を出すだけで枯れ、2年目からは葉が1枚出るだけ。
7年目にようやく葉を2枚出して花を咲かせる。
それ以降は栄養が足りなければ咲かずに翌年に備えるという。
そんな気まぐれな咲き方をすることから”山の妖精”とも言われている。
大器晩成。
遅咲き。
まさにこのような言葉がピタリとあてはまる植物なのだ。

話を聞きながら、いつしかカタクリと私を重ねて考えていた。
減っていく井上のカタクリ
カタクリはかつて人の手の行き届いた”里山”で沢山咲いていたようだ。しかし、林業の衰退による放置された人工林が増えたせいもありカタクリの生息地が減っていっているらしい。
実はそんなカタクリが須坂市井上地区に咲いている。

カタクリは大洞山のすそ野に”群生”とまではいかないがひっそりと咲き、今現在も竹前啓子(須坂市井上)さんを中心とした「アイラブ須坂美助人(びすけっと)隊」が保護活動をやっている。
結成は2006年。当時はまだ活発だった隊員達も少しづつ歳を重ね、今では最大4人での活動にとどまっており、遊歩道の整備やカタクリの保護活動に力を注げていないのが現実だ。
なぜカタクリを守るのか
こちらは竹前さんが自前で作ったカタクリの生息地を現した地図だ。

竹前さんは里山歩きマップを手書きで作ったらしい。きっとこの里山が大好きなんだと思う。
カタクリを守る理由はただ一つ。
この「里山」が大好きだから。
今、若い世代や地域の人たちもあまりこの活動には関心を示さないそうだ。
それはある意味仕方のないことかもしれない・・・。
住人もみんなこの地を守りたいという思いはあると思う。でも、家族、自分の生活、仕事・・・今は守るべきものや不安があまりにも沢山ありすぎる。私はこの地に対して何も出来なかった人たちを責めたくないし、その気持ちも何となくわかる気がする。
もしくは竹前さんの愛と情熱が「私達が居なくてもあの人が頑張っているから大丈夫」と思わせてしまったのかもしれない。
いずれにせよ、この美しいカタクリを守っていくには”世代交代”が必要なのだ。
若い世代の力、そして地域住民の理解と包容力
若い世代の”力”が必要と感じる場合、ある程度「任せる」ことが必要だと思う。
この活動に賛同し、力を貸してくれても自分じゃない誰かの”思い”や”指示”が入りすぎると、若いパワーはすぐにしおれてしまう。
カタクリと同じように若者への世代交代だって1年目は葉も出ず、枯れてしまうかもしれない。でも来年になれば1つの葉がでるかもしれない。そして継続していけばきっと大きな花が咲く。
そんな可能性を信じて待つことができるのは地域住民しかいない。他の誰でもない。
きっと信頼されて任されれば、またその若者がその里山を愛し、引き継いでいくと思う。
それがこの活動を通して若者が得る一番の「対価」なんじゃないか。
カタクリの群生地、須坂でも見たくないですか?
私は見たい。
紛れもなくそれを思ったのは竹前さんの熱意からだ。
何とかこの地をカタクリの群生地にしてみたい。
しかし、そこで生まれたわけでも育ったわけでもない私が、この里山を守る活動などできるのだろうか・・・山に手を加えていけるのだろうか・・・
千里の道も一歩から
3月にビスケット隊が”草刈り”をやるとの情報を聞いて、私も足を運ぼうと思った。
草刈りなら出来るし、違うなぁと思ったら引けばいい(笑)
早春に咲くカタクリを是非この目で見てみたい。
のーす
ビスケット補助隊募集中
「井上地区 大洞山の草刈り」
小さなことから始めてみたい。
私と同じような気持ちになった人がいたら、是非一緒に参加してみませんか?
また日程が近くなったら改めてSNS等で連絡しますが、お気軽にご連絡ください!!!
✉:naokita.suzaka@gmail.com
まあ、行ったこともない私が誘うのもなんなんですが・・・(笑)
私のような何も知らない人も行きます故、是非チャンスと思って来てくれると嬉しいです。
みんなでカタクリ探しましょう!
改めてのーす
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