皆さんこんにちは。
須坂市地域おこし協力隊の古畑です。
今回のブログでは、長野でコーヒー農園を見学したお話をお届けします。
ご存じの方も多いかもしれませんが、コーヒーは本来、赤道を中心とした北緯25度〜南緯25度に位置する「コーヒーベルト」と呼ばれる地域で栽培される作物です。
つまり、長野県(北緯35度)では本来、コーヒー栽培は不可能とされてきました。
そのため、コーヒー農園を見るには「海外に行くしかない」と思い込んでいたのですが――
今回、なんと長野県上田市にてコーヒーを栽培しているという驚きの情報を知りました。
栽培しているのは、アート金属工業株式会社様(自動車エンジン用ピストンの製造販売が主業)。
偶然その情報を耳にし、「百聞は一見にしかず!」という思いで、ダメ元で「見学させてもらえませんか?」とお願いしたところ、快くご対応いただき、見学の機会をいただけました。
実際のコーヒーの木とご対面!
コーヒーは、「コーヒーチェリー」というサクランボのような赤い果実の中にある種が、私たちが飲んでいるコーヒー豆です。
私が伺ったのは、ちょうど花が終わり、実が緑色に変わり始めたタイミングでした。

一部には白い花も残っており、その香りはまるでジャスミンのような、華やかで甘い香り。

終始、心が躍るような気持ちで見学させていただきました。
ちなみに、コーヒーの木1本あたりで収穫できるチェリーはおよそ2kg程度。
その中から取れるコーヒー豆はわずか300gほどです。
1杯あたり10gの豆を使うとすると、1本の木で約30杯分のコーヒーしか淹れることができません。
改めて、コーヒー1杯に込められた手間と価値の大きさを実感する時間となりました。
長野でコーヒーが栽培できる理由とは?
気になるのは、「なぜ長野でコーヒーが育つのか?」という点ですよね。
実は、ICT技術と地中熱を活用したビニールハウスによって、
コーヒーベルトのような温暖な気候を人工的に再現していたのです。
具体的には、ハウス内外の温度をICTでリアルタイムに計測し、
状況に応じてファン・エアコン・暖房機・天窓などが自動で作動し、理想の温度帯をキープします。

また、環境への配慮として、空調機器の電力消費を抑えるため、
年間を通じて13〜15℃と安定した温度の地下水を利用したヒートポンプシステムも導入。
このシステムにより、暖房や冷房の使用量を減らし、CO₂排出量も削減しているとのことでした。
最先端技術と、食の可能性
このように最先端技術を駆使したハウスでは、コーヒーのほかにも、
バナナやパパイアといった熱帯果樹の栽培にも成功しており、
長野でそんな貴重な光景が見られることに、驚きとワクワクが止まりませんでした。


将来的にどのような光景になっていくのか楽しみです!
改めまして、今回見学を快く受け入れてくださった
アート金属工業株式会社様、本当にありがとうございました。
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