ついに、昨年6月から続いてきたアートプロジェクト「ハロー地球 未来をつくるリベラルアーツ部」が終了しました…!今日は、「それって結局何だったの…?」という振り返りと考察のブログです。
須坂をはじめ、長野や山ノ内、諏訪から参加してくださり、ゲスト講師も東京など各地からお越しくださいました。全8回、「生活」「経済」「哲学」「身体」「地球史」など、毎回異なるテーマについて、対話や表現を通して探求するワークショップを開催。山際が、美術館時代から取り組んでみたかった形態の、「アートプロジェクト」の場をつくることができました。
アートプロジェクトって…?
「現代美術を中心に、 1990年代以降日本各地で展開されている共創的芸術活動。作品展示にとどまらず、同時代の社会の中に入りこんで、個別の社会的事象と関わりながら展開される。既存の回路とは異なる接続/接触のきっかけとなることで、新たな芸術的/社会的文脈を創出する活動といえる。」
(出典:日本型アートプロジェクトの歴史と現在 1990年→2012年)
改めて、アートプロジェクトとは、いわゆる「展示」や「パフォーマンス」ではなく、アーティストと市民が一緒になって、一つの場を作り上げていく活動です。わかりやすい形で、「作品」が作られるのではなく、「新たな接続の機会」を作る場だと、私は考えています。
具体的に言えば、日常を生きているだけでは出逢わない人と会うことだったり、新たな考え方・感じ方を知ることだったり、自分でも気づいていなかった自分の一面に気づくことだったり。そのような機会を、様々な形態の「表現」や「対話」を通して行なっていく、それが山際が取り組んでいるアートプロジェクトです。
どうして必要なの…?
なぜ、そのような「新たな接続の機会」が必要なのか。そんなもの余剰ではないのか?と思う方もいらっしゃると思います。衣食住のような、絶対的なニーズに比べると、確かに余剰ではある一方、今生きている社会の様々な課題(特にいじめやパワハラのような排斥構造をはじめ、日々の閉塞感や生きづらさなど)を考えた時に、共通して言えることは、世界との接続の窓口が閉ざされていることだと私は感じています。そのような「閉ざされ」の状況に対して、いつも新たな窓を開けてくれるのが、「アートなるもの」であり、もちろんアートに限らず、旅や自然、未知との出逢いなのかなと考えてきました。
「ハロー地球 未来をつくるリベラルアーツ部」を終えて…
そのような意味で、「ハロー地球」に込めた思いは、「もう一度世界と、地球と出逢い直す」、そんな時間が作れたらということでした。毎月、年齢も職業も異なるメンバーが集い、語らいながら、手を動かしながら、「今、この地球に人間として生きてるってどういうことなんだろう?」という問いと戯れる時間。様々なアクティビティを通しての発見や純粋な表現の喜びもありつつ、最終回では10代の参加者が60代の方にお団子のレシピを聞くという、微笑ましい場面があったりと、緩やかなコミュニティが新たに生まれたということが、一つの成果の在り方でもあるのかなと実感する時間でもありました。






最終回は、食べ物や飲み物を持ち寄るポットラックパーティと、これからの日々を考えるコラージュのワークショップを。「ハロー地球」に参加して変わったこと、変わらないことを話し合いながら、次年度の第二期では、今回の参加メンバーも運営側として企画を考えていくことに!そんなむくむくと湧き上がる未来への期待を楽しみにしながら、幕を閉じた第一期。
最期まで無事に終えることができ、支えてくださった全てのみなさんに、感謝でいっぱいです😭
【各回のテーマ】
Vol.1 「わたしはどこ?」言の葉の傘
Vol.2 「理想ってなに?」わたしと地球のリボン
Vol.3 「価値ってなに?」白熱哲学対話
Vol.4 「表現ってなに?」日々のテキスタイル
Vol.5 「地球の現在地はどこ?」Deep Time Walk
Vol.6 「コミュニティってなに?」記憶と共同体の模型
Vol.7 「身体はどこまで?」身体と思考の癖
Vol.8 「これからどうする?」わたしから地球までの距離
【各回のレポート】
次回は「アートと地域活性化」について朝まで生ブログ…!
来週はいよいよ、「アートで地域活性化はできるのか…?」に迫る…👽⚡️つづく…!
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