須坂市地域おこし協力隊の野澤です。
峰の原高原ではコンスタントに雪が降るようになり、積雪こそ少ないものの気温が低いので雪が溶けなくなってきました。
そんな季節ですが協力隊になって2年が過ぎ、これまでずっと下準備を進めてきた森林サービス産業の「森づくりプロジェクト」が本格的に動き出しました。
今回は「フォレストデザイナー養成講座」セッション1の開催報告です。
「フォレストデザイナー養成講座」の趣旨
峰の原高原では、健康・教育・森の恵み・森づくりという4つのテーマから関係人口等を創出することで、地域の賑わいと豊かな森林・景観を次世代に引き継いでいくことを目指すプロジェクト「ForestFieldMINENOHARA」を取り組んでいます。
「森づくりプロジェクト」では、峰の原高原周辺の 1,700ha の森林を管理する(一財)仁礼会とも連携して、峰の原高原で大事にされてきた「景観」「自然との共生」を考慮しつつも、森と人の関わりと地域の賑わいを生み出すために「森林空間の利用」、「森の恵みの利用」を考慮した峰の原高原型「恵みの森づくり」を開始します。
そして、森林調査から施業法の検討、各種補助事業の申請書作成等に関わる「①計画策定技術」、「チェーンソーによる伐木等特別教育」を含む「②森づくり技術」、「小型特殊車両系建設機械特別教育」と道づくりを含めた「③収穫・活用技術」を学ぶことで、「恵みの森づくり」の実践を担う「峰の原高原フォレスト・デザイナー養成講座」を開講します。
開催日程
以下の3つのセッションで実施します(セッション2・3の日程は、受講生に案内します)。
【セッション1】 森づくり技術 | 【セッション2】 計画策定技術 | 【セッション3】 収穫・活用技術 |
2024 年 11 月 23 日(土)・24 日(日) 2024 年 11 月 30 日(土)+ OJT 研修 | 2025 年1~3月に計3日間 + OJT 研修 | 2025 年5~6月に計3日間 + OJT 研修 |
チェーンソーによる 伐木等特別教育 | 小型特殊車両系建設 機械特別教育 |
【セッション1】開催報告
各セッション毎に3日間開催します。
初回となるセッション1では「チェーンソーによる伐木等特別教育」も受講して頂きつつ、間伐実習まで行うスケジュールになっています。
チェーンソーによる伐木等特別教育の修了生が抱える一番の問題は「この資格を活かせる場所が無い」ということです。
林業関係者の受講は法令で必須になっていますが、「これからやりたい」という人は自分で山を買うという選択肢しか無いんじゃないかというくらい活かせる場所がありません。
その問題を解決すべく、Forest Field MINENOHARAは研修を受けつつ、その知識を技術を活かせるフィードも提供し、整備を進めながら技術も磨いていく機会を提供します。
11/23(土) チェーンソーによる伐木等特別教育(1日目)
講師に(一社)ディバースラインの高橋さんをお招きして開催しました。
法令に基づいて規定時間の受講が必須になりますが、初日はテキストに基づいた座学が中心になりますものの、実際にチェーンソーを置いてテキストと見比べることで部位の名称や役割をより分かりやすく解説頂きました。
チェーンソーは実際に分解してメンテナンス方法も学びます。
目立ての重要性もここで学びます。
チェーンソーの基本操作は実地で学びます。
10月から整備を開始したフィールドを活用して行いました。
11/24(日) チェーンソーによる伐木等特別教育(2日目)
2日目は実技が中心です。
伐木等の方法で受け口、追い口を学びます。
ここでチェーンソーを水平に持つことの大変さを知ることになります。
玉切りについて学びます。傾斜地では木にたわみが生じていることが多く、チェーンソーを噛まないようにするにはどのような方向から切ることが重要かを学びます。
2日目の午後から青空が広がり、太陽の暖かさを感じることが出来ました。
これまでの寒さは参加者の立ち姿を見ると感じ取ることが出来ると思います。
1日目と2日目は朝から夜までみっちり講習を行い、規定時間完了することが出来ました。
11/30(土) 選木と間伐実習
2日目の開催から1週間の時を経て3日目を開催しました。
この日は講師にディバースラインの高橋さんに加えて、フォレストデザイン代表の余頃さんを迎えて、それぞれ1グループずつ、計2グループに分かれて実習を行いました。
なお、本講座で使用している「フォレストデザイナー」という名称は余頃さんから本講座についてご理解頂き、使用許可を頂いています。
私は余頃さんが講師を担当するグループの方に配置につきました。
まずは選木です。
選木にあたっては他の木に負けて成長が止まってしまっている「劣勢木」の見極めと、伐木にあたって樹高を測るための方法を教わりました。
安全範囲を確認するためにも必要な行程です。
伐採する木が決まったら受け口を何処に作るか検討します。
今回は安全性を考慮し小径木のみ伐採します。
前の写真と木は違いますが、こんな感じで一人ずつ実際に作業を行います。
写真は受け口を作っているシーンなので近くにいますが、追い口を切るときは安全範囲まで後退します。
伐採した木は枝払いして適度な長さに切ってまとめて置いておきます。
こうして少しずつ森が綺麗になっていきます。
フォローアップ研修も開催します!
3日間の講座が終わった後も「もっと知識を付けて技術を身に付けたい!」という方の要望にお応えして、先進地視察を兼ねた研修を行います。
残念ながら、本講座は定員に達したため新規募集は今のところありません。
申込頂いた参加者の中から希望者を募り開催することになりますが、来年度は新規募集も行います。
その際は告知させて頂きます!!
コメント